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相続人を確定させる戸籍集め|法定相続情報証明制度で手続きが一気に楽になる

相続人を確定させる戸籍集め|法定相続情報証明制度で手続きが一気に楽になる

まずこれだけ戸籍を集め始める前に、法定相続情報証明制度の存在を知っておく

30秒で分かる結論

  • ・相続手続きには、被相続人の出生から死亡までの戸籍と相続人全員の戸籍が必要です
  • ・法定相続情報証明制度を使うと、この束を法務局発行の一覧図の写しに置き換えられます
  • ・手数料は無料で、相続登記・預金の払戻し・相続税の申告・年金の手続きなどに使えます
⚠️今すぐ避けるべき操作
  • ✕同じ戸籍謄本の束を、手続き先ごとに何度も取り直さない
  • ✕相続人の範囲を、家族の記憶だけで確定させない
  • ✕戸籍集めが終わらないことを理由に、3か月・10か月の期限を過ぎさせない

この記事のリスク判定

低:正しい手順で進めれば問題になりにくい中:判断を誤ると損をする可能性がある高:法的トラブル・詐欺被害のリスクがある
危険度:低

基本的な手順を踏めば大きなトラブルにはなりにくい内容です。ただし判断に迷う点があれば、進める前に確認してください。


なぜ戸籍の束が必要なのか


相続の手続きでは、銀行でも法務局でも税務署でも、「被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本」と「相続人全員の戸籍謄本」を求められます。


理由は、相続人が誰なのかを客観的に確定させるためです。


家族の認識では「相続人は自分と弟の2人」でも、戸籍を遡ると前婚の子がいた、認知した子がいた、というケースがあります。相続人が1人でも欠けた遺産分割協議は無効になるため、確認が形式的に必要になるわけです。


「うちは兄弟2人だけだから」という自己申告では手続きが進みません。戸籍を集めるのは、疑われているからではなく、そういう仕組みだからです。


戸籍集めは想像より大変


「出生から死亡まで」というのが曲者です。


戸籍は、結婚・転籍・法改正などのたびに新しく作られます。亡くなった時点の戸籍だけでは、その人の一生をカバーできません。遡って、生まれた時点の戸籍まで繋げる必要があります。


  • 転籍が多い人ほど、複数の市区町村に請求が必要
  • 古い戸籍は手書きで読みにくい
  • 郵送請求だと1か所ごとに往復で時間がかかる

兄弟姉妹が相続人になる場合は、さらに大変です。 被相続人の親の出生からの戸籍まで必要になり、範囲が一気に広がります。


なお、2024年3月から戸籍の広域交付が始まり、本籍地以外の市区町村の窓口でも、まとめて請求できるようになりました(請求できる人や対象に条件があります)。まず最寄りの市区町村窓口で、何がまとめて取れるか相談してください。


集めた束を、1枚にできる


ここからが本題です。


苦労して集めた戸籍の束を、銀行A・銀行B・法務局・税務署とそれぞれに提出する——原本は返却されますが、1か所ずつ順番に回すと、手続きが直列になって時間がかかります。


これを解決するのが、法務局の法定相続情報証明制度です。


戸籍の束を法務局に提出すると、相続関係を一覧にした図(法定相続情報一覧図)の写しを発行してもらえます。 以後は、この写し1枚で戸籍の束の代わりになります。


| | 制度を使わない場合 | 使う場合 |

|---|---|---|

| 手続き先への提出 | 戸籍の束を毎回提出、返却を待つ | 一覧図の写しを提出 |

| 複数の手続き | 直列になりやすい | 必要枚数を交付してもらえば並行できる |

| 手数料 | — | 無料 |


手数料は無料です。必要な枚数を交付してもらえるので、銀行・法務局・税務署へ同時に出せます。


どこで使えるか


法務局の案内によれば、一覧図の写しは次のような手続きに使えます。


手続きの数が多いほど、効いてきます。 実家の名義変更と口座の解約が両方ある、という一般的なケースでは、使わない理由がほとんどありません。


申出の流れ


1. 戸籍を集める(被相続人の出生から死亡まで、相続人全員の現在戸籍など)

2. 法定相続情報一覧図を作成する(被相続人の氏名・最後の住所・最後の本籍・生年月日・死亡年月日、相続人の氏名・住所・生年月日・続柄を記載)

3. 申出書を添えて法務局に提出する

4. 一覧図の写しの交付を受ける


一覧図の様式と記載例、申出書は法務局のサイトで公開されています。


自分で作成できますが、依頼することもできます。 弁護士・司法書士・土地家屋調査士・税理士・社会保険労務士・弁理士・海事代理士・行政書士が代理できると案内されています。


戸籍を遡る作業が難航している、相続人の範囲がはっきりしない、という場合は司法書士へ相談してください。 ここで何か月も止まると、相続放棄の3か月や相続税の10か月に影響します。


期限との関係


戸籍集めが終わらないことは、期限を過ぎてよい理由になりません。


相続放棄の判断が3か月で終わらないなら期間伸長という手があります(3か月で決められないときの「期間伸長」)。手続き全体の期限は親が亡くなった後の手続き、期限の一覧にまとめています。


早く着手することが、そのまま選択肢の多さになります。


よくある質問


# Q. 費用はいくらかかりますか?


法定相続情報一覧図の写しの交付自体は無料です。ただし、戸籍謄本等を取得する際の各市区町村の手数料は別途かかります。


# Q. 一覧図はどこの法務局に出せばいいですか?


被相続人の本籍地や最後の住所地など、定められた法務局に申し出ます。具体的な管轄は法務局のサイトで確認してください。


# Q. 相続人が誰か分からない場合はどうすればいいですか?


戸籍を遡ることで確定させます。 疎遠な親族が相続人になる場合や、代襲相続が絡む場合は範囲が複雑になるため、司法書士への依頼を検討してください。


# Q. 遺産分割がまとまっていなくても作れますか?


法定相続情報一覧図は法定相続人が誰かを証明するもので、遺産の分け方とは別です。分割協議の前でも作成できます。


参照した公的情報




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この記事について

トシぼう

実家の片付けと相続を、自分の家族の問題として調べている個人です。専門家ではないため断定的な助言はせず、 公的機関の一次情報にもとづいて判断材料を整理しています。専門家へ相談すべき場面はその旨を明記します。 内容に誤りや古い情報を見つけた場合は、お問い合わせページからご連絡ください。確認の上、修正いたします。